僕を考える

心の言語化の場所としてブログを書いています。

ピエロにラップキス

訛りを極力避けて生きてきた。だべ、しゃっこい、鍵かった?はご法度。そう僕は北海道出身。東京に憧れる母に育てられ、その母は北見市を恥ずかしがる祖母に育てられたから当たり前かもしれない。都会なのか田舎なのかなんて、めっちゃ誤差。知り合いの60台男性は、日本で雨が一番降る山間の集落に生まれ、山猿みたい(自分で言ってた)な生活をマジでしていたらしい。物を買うときは帳簿。大学はおろか高校も出ていない。40年以上同じ仕事を立派に勤め上げ、今は趣味のスポーツと飲酒で指先をプルプルさせながら生きている。この間は尿道に管を差したまま飲み会に現れた時は驚いた。すごい。優しくて大好きなおじさんは、妻子がいない。めっちゃ優しい、ゆえのシャイ。シャイゆえの非モテ非モテゆえの孤独。孤独ゆえの優しさ。優しさは寂しさと裏表で、ヒリヒリする。ジェイソンステイサムがバイクを盗難しながらも追っ手から逃げるくらい。優しさを有り難く頂きながらも、裏側を心配して、でもそれを悟られないようにする。お互いのために。何もラップ越しにキスしたから、このおじさんを気にしているんじゃない。飲み会のノリにおじさんが乗った。僕とならお互いギリアルコールパワーを借りて、いける!そう判断したんだと思う。長年の喫煙で唇の色は悪くなって、白髪で坊主頭の額は驚くほど狭い。優しいのに顔めっちゃ怖い。でも、なんか心が通じ合えた。と思う。魔法のラップキス。

恋らしきものをしたのかもしれない。これが恋なのか、性欲なのかは分からない。ただ言えるのは恋と依存は近くて、アドレナリンとドーパミンがドバドバ。躁鬱。31歳になっても返事が来ないかな、送ったらまずいかなってドキドキする。おじさんから学んだんだ。シャイは孤独を生むって。

ラップキスと同じ日、台湾人が気になる女の子を呼び出し、周りを固める日本人。リンチさながら。けど皆好意という名目があるからニコニコ。囃し立てる。リンチ終了後、彼は僕に「our relationship is over 」と言った。あ、彼女との間ね。ホワイジャパニーズピーポー。こういうのは時間を掛けるべきだと、周知のものにしてはならないと憤る。勇敢な彼はプロポーズの振をしたりお金を持ってるか確認したり、一通りピエロをやった。偉い。その後ですんごい怒ってた。ただ、彼には別のターゲットがいる。ピエロはその余裕ゆえかもしれない。孤独じゃない、は心を満たしてくれて、満ちた心は許しを生む。そんなことを学んだ。