そわそわしないで本を読んだ
昨日は、3冊本を読んだ。いつものTSUTAYAとタリーズのコンボで、かつエスプレッソダブルを頼んで、本を読める。
僕は最近まで本を読むのは、あんまり得意じゃなかった。ジッとしていられないし、思考がそわそわしてイライラしちゃう。
それに、カフェで本を読むなんておしゃれすぎて本を読んでいても周りの目を気にして、本半分、周りから見られていないか半分でちっとも本に集中できなかった。
だけどその多動ぶりは、目的意識が欠如していたり当事者意識がなかったからなのかなと振り返っている。完全になくなった訳じゃないけど。
要は、本を読むことの目的を理解していなかったんだと思う。
理由がわかんないからそわそわ。集中できないから周りからどう見られているかが気になる。本に更に集中できなくなる。というループになる。
僕の集中できないっぷりは、大学院生の頃にも発揮された。まぁ学業は院生としては落第レベルだったと思うけど、それとは別の話。
シューカツかなんかであった北大の院生が、研究のための被験者を募集しているらしく、謎のフットワークの軽さで北大まで行くことになった。
その実験というのは、椅子と机が用意されていて、机の上には数冊の雑誌。女性ものから男性ものまで広いジャンルが置いてある。
それを30分くらい普通に読むだけ。好きにしていいし、本は何回替えても良い。
横で監督者がみていてその集中が途切れた具合や、雑誌を替えた回数をみている。
詳しくはわからないけど、人が雑誌を読む(安静にしている)時にどれくらい動きを見せるのか、みたいな実験だった。
いざ始めてみる。男性誌を読むとめっちゃ面白くない。足を組んでいたのを組み替える。足を組むと背筋が痛くなるから伸ばす。伸ばすから足の位置が変わる。
雑誌を替えてみるけど、面白くないし結構近くでカリカリメモしているのが聞こえる。
そうしているうちに、実験が終わった。
残念そうな様子だったので、「どうでしたか」と聞くと「うーん外れ値ですね」と。
あぁ僕って結構やばいんだなって思った。
そんな僕だけども、もうちょっと人と関わりたいと思うようになってきた。
外に出て関わるのは嫌だから、ネット経由が良い。
若い人、辛いひと、自信が無い人に僕は関わっていきたい、って思っているからチャットとかで誰かと話してみようかなとかって思っている。解決はしないかもしれないけど、話は聞くよ。みたいな。
だから、そういうことに関わる知識も技術も欲しいって思った。
だから、人と関わって自分も相手も、良い気持ちになれる本は無いかなって、読んでみたのが「 対人援助の現場で使える聴く・伝える・共感する技術便利帖」という本。
このamazonnのリンクを貼るやつ、画像代わりになる(?)から便利。わざわざ本の写真撮らなくていいのがすごく楽。
対人援助の現場で使える 聴く・伝える・共感する技術 便利帖 (現場で使える便利帖)
- 作者: 大谷佳子
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2017/08/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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めっちゃ良い本だった。ほんと読むことができて良かった。僕にお金が入ったら、この本を買って作者様に印税という形で有難みをお伝えするから、ちょっと待っていて。
この本は、対人援助を仕事にしている人向けの本。介護士とか福祉施設職員とか、色々。僕も若者支援施設で勤務していたから、読んでいてもおかしくない一冊。
だけどこういう技術を覚えるのは、ダメだって思っていた。コミュニケーションは大事なのはわかっているし、体感として理解している。だけど僕が勘違いしてしまったのは「心が大事だから技術とかじゃなくて心で伝えればいいんだよ!」って思ったこと。
確かに間違えではないけど、それでは対人関係の質を担保されないよね。その日の体調とか相手とか、そういう諸条件によってもろに左右されるのが心。そんでそれをコントロールしてくれる役割が技術だと思う。他人がその技術で心地良くなってくれるのなら、それは僕にとっても心地良いこと。その心地良さの循環がコミュニケーションだと今ならば思う。
あと、その時の自分を俯瞰してみると、技術と心が二項対立だと思っている。心でコミュニケーションをすることと、技術を知ってコミュニケーションをすることは対立しないってことに気づいていない。
心がある=技術じゃない もしくは技術がある=心がない
っていう構図を勝手に採用していただけ。
心が大事なのも本当。技術が素晴らしいものだというのも本当。だから、それら2つのどちらもが出来たら、自分にとって一番良いんじゃないかって思う。
八島家(実家の方)の家訓がある。何を買うか迷った時のやつ。
最初は「どちらか迷ったら高い方」。いかにも昔お金持ちだったやり方だなと思う。最近アップデートされているらしく「どちらか迷ったら両方」。
これは買い物の例だし極端だとは思うけど、真理をついていると思う。
どちらか選ばなきゃいけないというのは難しい。だったら両方を得た方が絶対満足するよね。っていう考え方。
話が脱線した。この本は対人の仕事をしている人向けだけど、普段のコミュニケーションのやり方がむずいなって思っている人にもすごくお勧め。
この本で印象に残っているのは、リフレーミング(言い換え)のところ。
ネガティブな言葉をポジティブなワードに置き換えて、相手に伝える。この本にも書いてあったけど、コップ半分の水を、もうこれしかないって思うか、まだこんなにあるって思うか。
世の中ってようは心の持ちようみたいなところはあるから、ネガティブな言葉をポジティブにできるだけで、きっと見える世界は変わるはず。
僕が一番気に入ったのは、「自信がない」の変換。なんだと思いますか。
「こうありたいって思う願いや向上心」
まさに僕のことやんけ~~~~~って鳥肌が立った。そう、こうありたいって願いがあるから、そうあることができない自分に悲観する。良くなろう、良くなろうって思っていてもならないから自信がなくなる。
この言い換え、日本中に広まってほしい。
まだまだ書きたいことがあるし、違う本のことも書きたいけど、長くなってしまったからこのあたりで。