邂逅
令和になったらしい。元号が変わる際に放出されるエネルギーにあてられた僕は(嘘)今日もずっと体調がおかしかった。
多分自律神経失調だと思う。朝から晩までフラフラ目眩に似た症状。それに合わせて、フラッシュバックみたいなのもある。どんな小さなことでも、嫌な記憶が連なって蘇る。
そういえば、3月までは泣いて過ごしていた。だから、また会ったね。という感覚。乗り越え方は前のは知っていたようだけど、今回のは知らないかもしれない。
厭世観からも、自己否定からも生涯逃れられないんじゃないのって、未来への絶望感がある。
世の中は考え方ひとつだし、そのおかげで元気になってきていた。けど、あんまりじゃないのかね、神様。
10万円を稼ぐことがそんなに駄目なんですか。気絶させてまで止めたい理由はあるんですか。僕は気絶より辛い時間を長々と延々と過ごしています。
そう知りもしない神様に愚痴るしかできない。
僕が、これから毎日前向きに暮らせる時は訪れるんだろうか。
いっそのこと、って何度も何度も考えた。
3月に死にかけて、何とか立ち上がった。少し安定してきたと思って、小銭を稼ごうとしたら、それすら僕には許されない。
「人間、失格」じゃないのか。
僕は人間足り得ない。社会は僕を人間にしてくれないし、僕も自分を人間と認めない。
何が足らないのだろうか。何が不満で、何が駄目なのだろうか。
死なんて美しい、ドラマチックなものを、世界は僕に用意してくれない。泣いて寝転んでも、自律神経失調になってもまだ心臓は鼓動し続けて、肺は酸素交換を繰り返す。
状況は好転している筈。好転しているからこそ、同じ場所にまた戻ったことを僕自身が苛む。
自分の身体が憎らしい。どうしてもっと憐憫を誘う不具や奇形に生まれなかったのか。セックスをして産み落として、勝手に離婚して勝手に劣悪な環境で育てた父と母も同様に憎い。生きる権利を付与しておきながら安穏としていいはずが無い。
テレビでは超難関大学に合格して、母親に感謝する美しい場面。それを見ながら寝転んで鬱鬱とした文章を吐き出す僕。
どうしてこうなったんだろう。ってモゴモゴ口の中で喋る。
黙っていずに、僕に生きる力を育んでくれ。