僕を考える

心の言語化の場所としてブログを書いています。

ツバメよ育て

昨日、アパートの玄関にツバメがいた。開いたドアが壁にぶつからないようにするストッパーの上に一羽。隣の玄関の同じところにももう一羽。つがいなのかな。

そういえば、最近玄関に鳥の糞が落ちているなと思っていたけど、どうやらツバメが巣を作っているらしい。

ツバメの巣って、風水とか何やらで商売繁盛など幸運の象徴。どこかのローソンも「L」の文字の電気を消してツバメを守ったようだし、カラスをすごく嫌う父の家も、ツバメの巣だけは見守っていた。

 

ツバメノート ノート B5 横罫 8mm×28行 100枚 W3011

ツバメノート ノート B5 横罫 8mm×28行 100枚 W3011

 

 

 

よく妄想をする。商売繁盛なのか宝くじなのかわからないけど、手元に1000億円があったら何をするだろうか、って。

小さい夢が沢山ある。それを叶えるために使うと思う。

まず、伸び切っている髪をどうにかしたい。パーマなんかをあてちゃおうか。

そんで、その足でお洒落な服でも買いに行こう。シャネルとかドルガバみたいなギラギラしたブランドじゃなくて清潔感と可愛げがあるのが良い。シップスか。トゥモローランドか。

そんでもって、シトロエンカクタスを買おう。ディーラーはどこにあるんだろう。

やりたいと思っていた、あの仕事やこの仕事、全部外注して僕は座っているだけで、起業家になれる。そんな未来。

とまぁ欲望は色々あるんだけれども、お金を持っているだけの馬鹿になりたくないという思いがすごくある。

社会に発信したいと思っていることをお金のパワーだけでやっちゃうと、裸の王様よろしく皆に馬鹿にされるって思っている。「あいつ、この業界のこと何にも知らないのに、金だけ出して社長の椅子に座っているんだぜ」って陰口を叩かれるのが、起きてもいないのに不安。

 

あ、気付いてしまった。「お金だけ持っている馬鹿」って言う言葉、それは父親を揶揄する言葉だ。

今、父は祖父の会社を継いで、仙台で自由に暮らしている。朝、仕事用のフォルクスワーゲンで喫茶店に行って、持ちビルの周りを掃いて昼ごはん。もちろん外食。ジムに行き軽く運動をして、夜はお手伝いさんが作ったバランスの取れた食事を、自分のためだけに建てた一戸建てで1人食べる。土日は、ポルシェに乗ってゴルフ。

彼は高卒だし、見た目は岡千秋に激似で、足は短く、顔は大きい。

お金だけ持っていてもダメとか、お金だけ持っていても学が無いとか、お金だけ持っていても人から嫌われているとか。お金を持っていても人間性は赤ちゃんとか。そういうもっともらしい言説と、僕の家の空気感が一致してしまっていたと思う。

もしかすると父は、先に挙げた「ダメ」の例に全部当てはまっているのかもしれないけど、彼は気にしていないように見える。というより、僕がそう思っていたとしても彼の周りがどう思っているかなんて知りようがない。

 

僕の家は母子家庭だったから、基本的には母の言う父親のイメージが、ほとんど全てを占めていた。まぁ悪く言ってもいたし、言葉に含まれない男性への不信感たっぷりな行動を見せると、人は察するのよね。言葉よりも態度。態度よりも行動が、潜在意識に働きかけるんだって思っている。

悪く言うのも、不信になるのも、そりゃそうだと思う。折角結婚したのに、言葉や態度や手足で母を傷つけて、素寒貧で実家に出戻り。そんな風になってしまった相手を良く言う程、人間強くない。それ自体は、何にも悪くないしむしろ良いんじゃないかって思う。

 

でも、でも、子供にはそんなこと関係無いのよね。というか、過去にあった事実は、厳然として今に影響を及ぼしてはいる。例えば父親がその人であること。単に事実。遺伝もあるし、趣向だってやっぱり似る。

 

事実として、父親は彼なんだけども、母の苦しんだ過去によって「父親が最低な奴だ!」という空気になっちゃうと、その遺伝子があるから、あいつに似ないようにしなきゃ!とか、下品に笑ったら「オヤジっぽい」とか。よくあったなぁ。

何かにつけて「それオヤジのやつだから!!!!」って怒られるの。今考えると面白い。

 

母の終わった過去のことを、子供が感じ取って、自分のものにする=今のものにする。

これがしんどいと思う。だって終わったことなのよ。たとえ苦しんでいたとしても終わったこと。

 

過去に苦しんだ母が、苦しんだゆえに、子供が今苦しむ。

 

これがいわゆる不幸の連鎖。

 

以前のブログでも、父親を非難することは僕の半分を否定することなんだって書いたと思う。

けど、今はちょっと違う。否定しても良いけど、「自分の負の感情を当てつける意味では言わないでね」って思う。

もし言うなら、「私、こんなにひどいことされちゃってさーーー!!」っていうテンションじゃないと、誰も幸せにならない。

決して過去のことを否定している訳でも、母親を貶しているわけじゃない。

ただ、ただ幸せでいてほしいって本当に思っている。